介護

要介護5の私が実践!Siri・SMS・音声入力で介護と仕事を両立するICT活用術

目次

1. 手が動かなくなった日から始まった、ICTとの付き合い

2. 介護の現場で学んだ「連絡ツールの使い分け」

3. SMS・メール・電話——3つのルール

4. どのウェブサイトでも使える!音声入力サブスクリプション

5. ICTと音声入力で変わった、私の毎日

6. まとめ


手が動かなくなった日から始まった、ICTとの付き合い

タイピングが、だんだんできなくなっていく

関節リウマチが進行するにつれて、指先の自由が少しずつ失われていきました。

最初は「ちょっと痛い」だけでした。キーボードを打つのが遅くなり、マウスを動かすと肩がしびれ、気づいたときには「一行打つのに何分もかかる日」が当たり前になっていました。

「発信したい。記録を残したい。連絡を取りたい。」

でも、手が動かない。

そのため、体が不自由になって初めて、「当たり前に使えていたもの」がいかに貴重だったかを、身をもって知りました。

「ヘイ、シリ」——その言葉が、私の世界を変えた

転機になったのは、iPhoneの「Hey Siri」でした。

「ヘイ、シリ」と声をかけるだけで、スマートフォンがフル稼働します。電話をかけることも、メッセージの送信も、タイマーのセットも——すべて声ひとつで完了するのです。

手を一切使わなくていいのです。

要介護5で電動車椅子に乗っている私にとって、これがどれほど革命的だったか——使ったことのない方には、想像してみてほしいのです。指先が動かない日でも、声さえ出れば、スマートフォンの全機能が使えるのです。

たとえば、こんな言葉をよく使います。

「Hey Siri、○○にメッセージを送って」
「Hey Siri、○○にメッセージを読んで もう1回読んで」

電話をかけたいときは「○○ケアマネさんに電話して」、メモを残したいときは「今日のことを記録して」と話しかけるだけです。

つまり、声一つで全部動いてくれるのです。何かの事情でスマホ操作が難しくなったり見えなくなった時にiPhoneを使うという発想を持ち合わせて欲しいです。そして使ってみてください。😊

iPhone の良さが一番よくわかるのは、視覚障害、体がうまく使えなくてもアクセシビリティで設定さえすれば、いつでもホーム画面に戻れるようにもできることです。

ヘルパーの方が iPhone を使っている割合は半分半分。(うちの場合)

使ってない方に私が説明しようにも、日頃スマホを使ってない私はうまく説明できず💦と言った場合、
「黒いドラッグできる小さな丸をタップして」
「ホームと書いてあるところ」
と伝えるだけで、アイコンが並んだホーム画面に行けるのです。

そこに行けば、スマホで普段使うアイコンは全てありますからね👍👍大丈夫!

iPhone の体が不自由な人だけでなく、音声入力も含め直感的に操作できる設計には、心から感謝を。💕小さなモバイルに電話・インターネット・音楽・パソコンがなくてもあらゆることができるよう大きなビジョンにインクルーシブな想いが込められていることに感動するのです。

「どんな良いものを作っても伝わらなければないのと同じ」とおっしゃったスティーブ・ジョブス氏の引き算の美学の中に、直感的なUIで誰もが使えることが重視されていたことが本当にありがたい。不便な暮らしの中でどれだけ助けられていることか。

介護の現場で学んだ「連絡ツールの使い分け」

介護サービス時間は「時は金なり」——電話ができない理由

体が不自由になってから、一つ、とても重要なことを学びました。

介護サービスの時間は、「時間サービスの提供」なのです。

どういうことかと言うと、ヘルパーさんの滞在時間は決まっているから、1時間なら1時間以内に身体介護(トイレに行く、服を着替える、ご飯を食べる)家事援助なら、(掃除、調理、洗濯、ゴミ出し、消毒)など介護計画にあることをしてもらいます。

また、介護は全て予定通りには行かなくて、体調不良だったり、何かが壊れたり、虫が飛んで入ってきたりするので、何かを中止してもらって、必要なことを時間内に終わらせると思っておきましょう。

ヘルパーさんがお風呂の介助をしている時間、体を拭いてもらっている時間、着替えを手伝ってもらっている時間——この間に、外部からの電話は受けられません。ヘルパーさんの手を止めることはできないし、私自身も体を動かしている最中です。

「ちょっと待って、電話に出るから」というわけにはいかないのです。
(介護の手を止めなくて済む状況下では、胸の上に置いてもらって話すことも時々)

しかし、これを外の人(かけてきた人)にお伝えできないんです。「なんで出ないの?」「なんで返事が遅いの?」と、悪意なく思う方もいるかもしれません。(まあ、仕方ないね!って軽く思うにかぎる)

だから私は、はっきりルールを決めました。

介護サービス時間中の外部連絡は、電話ではなくSMSとメールで行う。

これが私の基本方針です。自分自身もよく覚えてなかったり、アレレですから💦


SMS・メール・電話——3つのツールの使い分けルール

体が不自由になって20年以上、私が実践してきた連絡ツールの使い分けはシンプルです。

SMS(ショートメッセージ)——短く、確実に、記録を残す

まず、SMSは「短い・重要・証跡が残る」ものに使います。

介護記録の要点、確認事項、急ぎの連絡——これらを、短い文章でSMSに残していくのです。

なぜSMSか。理由は二つあります。

一つ目は、相手もすぐ読める。
電話のように「今話せる?」という配慮が不要で、相手の都合のいいときに読んでもらえる。

二つ目は、そして最も大切なことですが——記録が残ることです。

介護の現場では、「言った言わない」が必ず起きます。

「あのとき、こうお願いしましたよね」
「いいえ、そんな話は聞いていません」——介護サービスや医療の場では、このやり取りが本当に頻繁に起きるのです。

口頭だけでは、記録が残りません。でもSMSなら、お互いのスマートフォンにそのまま記録が残ります。いつ、誰が、何を伝えたか——全部、後から確認できる。

そのため、ケアマネさんとのやり取りも、ヘルパー事業所との連絡も、私はできる限りSMSに残すようにしています。「確認のため、先ほどの内容をSMSでも送りますね」——このひと言を添える習慣が、後々の行き違いを防いでくれます。

「本日のサービス時間中は連絡が取れません。急ぎの場合はSMSへ」——これを最初にお伝えしておくだけで、関係がぐっとスムーズになりました。

メール——説明・依頼・交渉はここで

一方で、事情の説明、お願いごと、複雑な調整——これらは全てメールで行います。

体が不自由だと、電話で長い説明をするのがとても大変です。声を出し続けるのも疲れるし、相手の反応に即座に答えるのも難しい。

メールなら、自分のペースで書ける。音声入力で作れる。送る前に確認できる。相手も読み返せる。

ケアマネさん、訪問看護師さん、各種事業所との連絡——私のメールのほとんどは、音声入力で書いています。

「口で話すことはメールで書ける、メールで書けることは口で話せる」——これが私の鉄則です。

実際に私は、弁護士と1年以上にわたって全てメールだけで裁判を戦ったことがあります。当時はまだキーボードが打てていたので、毎晩夕食後の3時間だけパソコンに向かい、証拠を整理し、細かいやり取りを全て文章で残しました。その話は「父と宿題 わくわくアパート建設」に書いています。あの経験があるから、「重要なことは必ず文章に残す」というルールが今の私の軸になっているのです。

電話——緊急時と、温度が必要な時だけ

そして、電話は緊急時と「声の温度」が必要なときだけ使います。

「電話が一番早い」と思われがちですが、体が不自由な私には、電話は一番体力を使うツールです。だからこそ、本当に必要なときにだけ、丁寧に使います。


どのウェブサイトでも使える!音声入力サブスクリプション

ブラウザ上でも音声入力できる時代

iPhoneのSiriだけでなく、年間のサブスクリプション契約で、パソコンのブラウザ上でも音声入力ができるサービスがあります。

どのウェブサイトを開いていても、マイクに向かって話すだけで文字が入力できる。メールの作成画面でも、WordPressの投稿画面でも、SNSの投稿欄でも——どこでも声で入力できるのです。

手が動かない私にとって、これは「キーボードがなくてもパソコンが使える」ということです。

私が使っているのは「Voice In(ボイスイン)」というChromeの拡張機能です。年間契約のPlus版にすれば、Chromeで開いているどのページでも音声入力ができます。WordPressの投稿画面でも、Gmailでも、SNSの入力欄でも——どこでもマイクに話しかけるだけで文字が入力されていきます。

私の音声入力の使い方

具体的にどう使っているかというと——

朝起きたら、「Hey Siri、今日のメモ、ヘルパーさんとの確認事項追加して」とiPhoneに話しかける。

パソコンでメールを書くときは、音声入力サービスをオンにして、マイクに向かって話す。

このブログも、ほとんどが音声入力で作っています。キーボードを使う時間は、以前の10分の1以下になりました。

音声入力とAIを組み合わせた使い方については「AIを使えば体が不自由でも大丈夫!音声入力×Claude Codeで生活・仕事を自動化した話」もあわせて読んでみてください。


ICTと音声入力で変わった、私の毎日

体が不自由になることは、多くのものを奪っていくように見えます。でも、ICTと音声入力が普及した今の時代は違います。

手が動かなくても、声さえあれば動ける。

また、介護サービス中で電話に出られない時間帯でも、SMSとメールがあれば確実に繋がれる。

さらに、外出が難しくても、オンラインで仕事を続けられる。

つまり、これは私が「工夫してなんとかしている」のではなく、今の時代に当たり前に使えるツールを、ただ自分の状況に合わせて使っているだけのことです。

体が不自由だから諦める——そんな時代は、もう終わっています。

遠隔介護の仕組みについては「遠隔介護リモケアについて」でも詳しく書いています。介護される側の私が、どうやって介護の「仕組み」を作ってきたか、あわせて読んでもらえると嬉しいです。

iPhoneのアクセシビリティ機能についてはApple公式のアクセシビリティページも参考になります。


まとめ:体が不自由な方へ、今すぐ試してほしい3つのこと

まず、「Hey Siri」を設定して、声でスマートフォンを動かしてみてください。

次に、急ぎの連絡はSMS、詳細な依頼はメール——この使い分けをルール化してみてください。

そして最後に、音声入力サービスを試してみてください。パソコンでもブラウザでも、声で入力できる時代です。

一つひとつは小さな変化です。でも、積み重なると、毎日の負担が全然違ってきます。

道具を使うことは、弱さじゃない。賢さです。


この記事は音声入力とClaude Codeを活用しながら、私自身の体験をもとに書きました。


人気記事

1

高齢者といっても、それに超がつく超高齢者、それは私の母です。 熱も咳も顕著な変化はなく、微熱程度で全く食欲不振というわけではなかった高齢の母が、肺炎とわかるまでの経過、介護ポイントをまとめておきます。 ...

2

慢性関節リュウマチで診てもらっている病院へ5週間に1度通院しています。 安定しているので(といっても炎症反応がまだ高い)お薬と血液検査が中心となっています。 私の現在の悩みは、炎症が強いこと、亜鉛不足 ...

3

User
会社の投稿分です またディスクリプションを簡単に短い文章でお願いします
ChatGPT
もちろんです。会社の投稿内容を教えていただければ、そのディスクリプションを作成いたします。投稿内容に関する詳細を提供してください。

User
このビジネスコンテストに応募した理由は、深刻化する介護問題に対し、具体的かつ実行可能な解決策を提案したいという強い動機からです。長年介護を受け、認知症の母親のダブル介護、介護難民の一歩手前に立たされた経験、そして介護現場で働くヘルパーの方々が直面するストレスや離職問題、在宅訪問介護サービスの提供会社の減少という現実を今、まさに体感中です。これらの経験から、10年後の介護の未来に対する深刻な懸念と、救済されない人たちへの正義感が、私の行動を促しました。

今のままでは、全ての介護が必要な人々の約1/3が、自らの希望通りに在宅での生活を送ること、また施設への入所が困難になると予想しています。この危機的状況に対処するため、「ファミリーケアナビ」という新規事業を立ち上げる必要があると考えました。遠隔介護マネジメントプランを提案し、早期の準備と家族全員でのケアプラン作成を社会に実装する必要性を感じています。
このビジネスコンテストを通じて、このプランが社会的課題に対する具体的かつ実行可能な解決策として認識され、一歩一歩実現に向けて進むことを願っています。

弊社のビジョンは、介護を必要とするすべての人が、住み慣れたわが家で長く尊厳を持って生活できる社会の構築です。

ビジネスコンテストファイナリスト5名に選ばれ最終審査へ

株式会社LITAプロデュース I'meビジネスコンテスト2024は、一時審査、二次審査、そして2024年3月20日(水)Potential Bloomingをテーマにしたビジネスコンテストの最終審査が東京御茶ノ水で行われました。ファイナリスト5名は、それぞれが直面し、苦悩した経験をもとに、社会が抱える課題をビジネスでどうやって解決し、社会を変えていくか、100名の参加者の中発表を行いました。

弊社代表はオンラインで発表させていただき、タイトル概要は以下の通りです。

プランタイトル
「離れていてもできる遠隔介護 ファミリーケアナビ 」
プラン概要
「遠隔介護マネジメントを核とした家族主導の計画と情報共有で、どこにいても介護参加を実現し、未来のケアと幸せを共に創る」

▼開催日時
3月20日(祝・水)13:00〜16:30(12:30 開場)

▼会場・アクセス
東京都千代田区神田駿河台4-2-5
御茶ノ水NKビル(トライエッジ御茶ノ水)11階

▼審査員

**株式会社エアークローゼット
代表取締役社長 兼 CEO 天沼聰様
**freee株式会社
起業時代統括マネージャー 磯貝美紀 様
**障がい者みらい創造センター
理事長 竹内亜沙美様
**相模女子大学大学院
社会起業研究科教授 金森剛様
**一般社団法人まちはチームだ / 株式会社HOA
代表理事 代表取締役 岡秀樹様

多くのフィードバックを直接審査員の皆様からいただく幸運に恵まれました。

エレキが目指す介護の未来と社会

私たちが解決したいのは、高齢者や障害者が直面する介護の課題です。日本の高齢者人口が今後30%から40%に増加する中、介護は社会全体の重要な問題となります。私たちの目標は、遠隔介護メソッドを普及させ、誰もが自分の人生と仕事を大切にしながら介護に取り組める社会を実現することです。このビジョンを達成することで、すべての人が尊厳を持ち、自立した生活を送ることができる社会を築きたいと考えています。

その根底にあるのは、介護に関わる全員が直面する多層的・多面的な課題です。家族だけでなく、給与が低くストレスが多いヘルパー、そして、問い合わせ相談の質問に対応しきれない行政の窓口も含まれます。

高齢化が進む中で、介護が必要になった際に処理しきれない状況を予測しています。介護は、今後予防的な方向性を模索し前倒しなければ、社会保障費の増大や利用者の負担額の上昇が避けられません。私たちが考える解決策は、早期から家族がチームとなり、経済的資源を活用しつつ、本人の意志を尊重したケアプランを立てることです。現在、親子間や医師との情報交換がうまくいかず、ステレオタイプな介護が行われがちです。しかし、介護保険制度だけに依存するのではなく、さまざまなサービスを上手に活用することが重要で、介護保険が全てをカバーしないという認識を持つ必要があります。どういうことかと言いますと、多くの人が介護保険制度が万能であると誤解していますが、実際には多くの制約があり、その制度だけでは十分なサポートがうけられません。

これらの認識から、私たちは家族が自ら情報を整理し、プロジェクトマネジメントと逆算思考で理想の介護に近づける計画を立てることが解決策だと考えています。介護は、単にケアを提供するだけではなく、ウェルビーイング、すなわち元気でいることも重要視する必要があり、セットで同時に行います。

このビジョンを達成するためには、介護に対する社会全体の意識改革が必要です。

私たちは、「介護=重い負担」という既存のイメージを変え、「先手必勝」「マネジメント」としての介護を普及させることで、すべての人が尊厳を持って、自立した生活を送ることができる社会を目指しています。

最優秀賞の受賞の喜びを社会実装に向けた力に

ファイナリストの皆様の授業プランとピッチがとても素晴らしく、どなたが受賞しても良いピッチでした。受賞できたことは誠に光栄です。とにかく持続可能な介護の未来を構築したい一心でここまで来ました。受賞の喜びを社会実装に向けた力に変えて気を引き締めてスタートしで参ります。

この日を迎えるまで数えきれない人たちのサポートと、ご尽力をいただきました。

心より御礼申し上げます。
ChatGPT
深刻な介護問題に対する革新的な解決策を提案する弊社のミッションは、家族主導で進める遠隔介護マネジメントプラン「ファミリーケアナビ」によって、介護を必要とするすべての人が尊厳を持って自宅で生活できる未来を目指しています。介護の経験と現場の課題に直面し、これらに対応するために立ち上げたこのプロジェクトは、2024年のI'meビジネスコンテストで最終審査に進出し、私たちのビジョンと実行計画を広く伝える機会を得ました。社会全体で介護に対する認識を変え、全ての人が自立した尊厳ある生活を送れる社会を実現するため、私たちはこの挑戦を続けていきます。

4

ハンディある状況(老々介護、遠方に住む親、独居)の介護保険の賢い利用方法と介護マネージメント 当サイトは、電動車いす利用の肢体不自由な娘が、高齢の母(認知症)を在宅介護しながら介護に関する情報発信をメ ...

5

【西本理恵のストーリー】 こんにちは、幸せコンセプトメーカーの西本理恵です。今日は、私自身の今日までの長い旅路について皆さんにお伝えしたいと思います。 1982年、私は日本航空の国際線客室乗務員として ...

-介護
-, , , , , , , , , , , , ,

© 2026 60歳☆ワタシの人生これから!