障害や身体の制約は、AIを使えば「できる形」に変えられます。今日は、電動車椅子 修理をめぐって実際にあった出来事をお伝えします。株式会社エルギ代表・ケアシフト®提唱者の西本理恵です。
電動車椅子での生活も、もう20年以上になります。これだけ長く付き合っていると、だいたいの音や動きの変化で「あ、ちょっと様子がおかしいな」というのはわかるようになるものです。
でも先日、夜遅くに突然、動きがおかしくなった時は——さすがに焦りました。
電動車椅子 修理が必要になった、あの夜
その日は特に何も変わったことをしていないのに、車椅子を動かそうとしたら妙な引っかかりがあって、そのうち完全に止まってしまったんです。
ヘルパーさんも帰った後の、一人の時間。動けない、というのは私にとって「移動できない」だけの話ではありません。生活そのものが止まる、という感覚に近いのです。
パソコンの画面が消え、部屋の電気も消え、一瞬で真っ暗になる停電の時と同じ感覚。血の気がひくと言うか・・・
正直、頭が真っ白になりかけました。
「修理業者に何を伝えればいいのか」が分からない
翌朝、修理業者に連絡しようと思ったものの、ここでもう一つの壁にぶつかりました。
「何が起きているのか」を、うまく言葉にできないんですね。
音がおかしかった、動きがカクカクしていた、止まる直前に少し傾いた気がする——そういう感覚的な情報はあるのに、業者さんに伝わる形の説明になっていない。焦っているとなおさら、頭の中がまとまらなくなります。
これまでなら、うろ覚えのまま電話をして、聞かれるたびに「えーっと、それが……」と詰まりながら答えていたと思います。
AIに症状を話しかけてみた
そこで試しに、スマホの音声入力でAIに向かって、状況をそのまま話しかけてみることにしました。
「夜、動かそうとしたら引っかかりがあって、そのあと完全に止まった」
「音は普段と違って、少しキーキーしていた」
「バッテリーの残量表示は普通だった」——思いつくままに話した内容を、AIに時系列で整理してもらったんです。
すると、私がバラバラに感じていた出来事が、「発生時刻」「症状」「試したこと」「現在の状態」という項目に整理されて出てきました。これを見た瞬間、「あ、これなら業者さんに伝わる」と思えたんですよね。
だんだんとまとめることができない表現・
言語力の低下、お脳の劣化でもありますが💦
指先が疲れやすい私にとって、キーボードで長文を打つのはそれだけで一仕事です。話しかけるだけで整理までしてもらえるというのは、本当にありがたい仕組みだと感じています。この音声入力の使い方については、Claude Code×音声入力の記事でも詳しく書いていますので、よければ読んでみてください。
実はこれ、私にとって初めての経験ではなかった
実は私にはこれと似た経験があります。父の在宅ターミナルケアを選んだときも、家族や訪問看護師さんに「今どういう状態で、何をお願いしたいのか」をうまく言葉にできず、頭が真っ白になったことが何度もありました。

これは今は販売されていない最初に利用した電動車椅子ネオ P 3です。リクライニング可能で、。アームも後ろに倒すことができベッドから移乗が楽でした
あのときも、焦れば焦るほど言葉がまとまらなくなる。今回の電動車椅子のトラブルも、根っこは同じだったのだと思います。伝えたいことがあるのに、うまく形にできない——そのもどかしさを、AIに一度受け止めてもらうことで、ずいぶん楽になりました。
📝 この記事を書いた人
西本 理恵(にしもと りえ)
ウェルビーイングPRプロデューサー/株式会社エルギ代表/ファミリーケアナビ主宰
- 要介護5・関節リウマチ・電動車椅子ユーザー歴 20年以上
- 認知症の母のダブル介護 10年以上
- 介護当事者・情報発信歴 24年以上
- 築100年の古民家を遠隔でバリアフリーリフォーム
「要介護5の私でもできた。あなたにもきっとできる」
業者への連絡が、驚くほどスムーズになった
整理された内容をそのまま業者さんに伝えたら、電話口の担当の方が「それは詳しくありがとうございます、状況がよくわかります」と言ってくださって。訪問修理の日程も、その場でスムーズに決まりました。
以前の私だったら、電話の前に何度も深呼吸して、それでも要領を得ない説明になっていたと思います。AIに一度話を聞いてもらって整理する、というワンクッションがあるだけで、こんなに気持ちが軽くなるものかと驚きました。
こうしたちょっとした連絡や確認ごとは、Siriを使ったやり取りでも助けられている場面が多くて、Siri・SMSの活用記事にも書いていますが、「話すだけで済む」という選択肢があるかないかで、生活の負担感はまったく違ってきます。
この経験から学んだこと
電動車椅子は、私にとって体の一部のようなものです。だからこそ、故障は「困りごと」というより「不安」に直結します。
でも今回のことで気づいたのは、不安なときほど、頭の中を整理する相手が必要だということでした。それが人でなくても、AIに話しかけるだけでも十分に役立つんですね。
普段から書類やメモの整理にもAIを使っていますが(書類整理×AIの記事もあわせてどうぞ)、今回のように「緊急時に気持ちを落ち着けて情報を整理する」という使い方は、また少し違う発見でした。
電動車椅子 修理については、障害福祉サービスの「補装具費支給制度」で費用の一部が公的に支給される場合もあります(参照:厚生労働省 補装具費支給制度の概要)。制度を知っているかどうかで、負担感はずいぶん変わってきます。
まとめ:電動車椅子 修理は、AI相談で不安が減る
電動車椅子の故障は、要介護5で電動車椅子生活を送る私にとって、いつでも起こりうることです。完全になくすことはできません。
でも、いざという時に「何をどう伝えればいいかわからない」という二次的な不安は、AIに話しかけて整理してもらうことで、かなり減らせると実感しました。
同じように電動車椅子や福祉用具のトラブルで不安を抱えている方がいたら、ぜひ一度、スマホに向かって状況を話しかけてみてほしいです。案外、頭の中がすっきり整理されますよ。
遠隔介護「リモケア」のこと、もっと知りたい方はこちらも読んでみてください。
*西本理恵:ケアシフト®提唱者。元国際線CA・要介護5・株式会社エルギ代表。介護・身体・時間の制約を、AIとPRで「できる形」に変える。仕事と介護を両立し、人生を手放さないための「ケアシフト®」を提唱している。ウェルビーイングPRプロデューサーとして、Hiroshima Bloom Together(赤色でつながる広島・バリアフリー推進)にも取り組んでいる。*