親の介護が始まっても、仕事や自分の人生を手放さなくていい——そんな形はつくれます。株式会社エルギ代表・ケアシフト®提唱者の西本理恵です。今日は、親の介護が「大変すぎる」と感じてしまう本当の理由についてお伝えします。
私は関節リウマチで要介護5。
電動車椅子での生活は、もう20年以上になります。
毎朝9時にヘルパーさんに起こしてもらい、食事も着替えも全部お願いしながら、それでも私は仕事をしています。
そして——自分が介護を受けながら、認知症だった母を10年以上支えてきました。
自分が介護を受けながら家族を介護する、これを「ダブル介護」と言います。
今この記事を読んでいるあなたも、きっと「もう限界」という気持ちに
近いところにいるのではないでしょうか。
「こんなに大変なのは、私がダメなせいなの?」
「もっとうまくやれる人がいるんじゃないか」
違います。
家族の介護は、そもそも大変なものです。
ここから、一緒にひもといていきましょう。
親の介護が「大変すぎる」と感じる本当の理由
私が東京にいながら広島に帰るために家をリフォームする途中のことです。長い時間をかけプランをねってやっと工事が始まった12月のことでした。
「近所の人が倒れているのを見つけた」という電話。
父が脳梗塞で倒れたのです。
当時の私の状況を整理してみると——
- 自分は一人では何もできない
- 母は体力がなく、介護の担い手にはなれない状態
- 兄家族は子育て中でフルタイムの支援は難しい
- 古民家リフォーム工事がちょうど始まったばかり
古い家のリフォームまでに3年以上かかっています。
新しい兄家族の家を建設。
→それから古民家の実家をリフォーム
家のリフォームするまでに段取りが必要なので、家のリフォームをする時は、関係することや予定通りに行かないこともあることを考慮に入れるなど、余裕を持って長めに設定することをお勧めします。
私が猫と一緒に10年ぶりに家に帰ってきた時、父は入院中でした。
「誰が父の介護をするのか」という問いに、正直、答えが見えませんでした。それでも私は在宅介護を選びました。父が「家に帰りたい」と言ったから。母は娘の私がマンパワーにならないことを知っていたので、自信がなかったはず。
夜間ヘルパーさんと私のローテーションで、約1年間、父は家で過ごすことができました。
その経験で気づいたのは、「大変さ」の正体は「一人でやろうとしていること」だということです。
親の介護が大変になる3つの理由
ゴールが見えないこと。
仕事なら締め切りがある。でも介護には終わりが見えない。
「いつまで続くのか」という不安が、じわじわと消耗させます。
感情の問題が入り混じること。
相手は大切な家族だから、「早く終わってほしい」と思うたびに罪悪感が湧く。
その自己否定が、体よりも心を先に疲れさせます。
「自分がやらなければ」という思い込み。
これが一番やっかいです。家族だから自分がやるべき、という呪縛。
でも——それは本当にそうでしょうか。
📝 この記事を書いた人
西本 理恵(にしもと りえ)
ウェルビーイングPRプロデューサー/株式会社エルギ代表/ファミリーケアナビ主宰
- 要介護5・関節リウマチ・電動車椅子ユーザー歴 20年以上
- 認知症の母のダブル介護 10年以上
- 介護当事者・情報発信歴 24年以上
- LITAコンテスト 最優秀賞 / SOERU 優秀賞 受賞
- 元JAL国際線客室乗務員 → 要介護5の起業家へ
「要介護5の私でもできた。あなたにもきっとできる」
「大変な親の介護」が変わる、マネジメント思考への切り替え
私が遠隔で母の介護を10年以上続けられたのは、
「自分がやる」から「チームで支える」に切り替えたからです。
介護事業所約10社・ヘルパー約20名・医療・福祉のチームを、スマホとメールで調整していました。
介護事業所の管理者、ケアマネ、ドクター看護師、スマホのSMS要点短く伝えたい時。ケアマネは通常メールという風に使い分けることが大切。
相手の仕事の邪魔をしない
伝えたことの記録が残る
自分も伝えたか確認できる
仕事の段取りとマネジメントと全く介護も同じです。
これは要介護5の私にでもできた方法です。
「プロに任せる=家族として無責任」ではありません。
むしろ、プロに任せることがあなたと大切な家族を守る最善の方法です。
離れていたり、仕事と自分の生活で忙しくても、目的から逆転して「今これを伝えておこう」「手配してもらいたい」を早めに伝えて家族の介護をヘルプしてもらいながら走らせていく。
介護を段取りする仕事、そう切り替えてください。
介護のチームの作り方については、こちらも参考にしてください。
→ ボストン在住者への遠隔介護・講演
今日から親の介護の「大変さ」を減らすための一歩
もしあなたが今、
介護の大変さでいっぱいになっているなら、
まずこれだけやってみてください。
地域包括支援センターに電話を1本かけること。
そこには介護のプロが無料で相談に乗ってくれます。
「こんなこと聞いていいの?」と思っていることも、全部話していい場所です。
→ ファミリーケアナビ トップ
「人はどんな状況になっても、自分で選び、自分らしく生きることを手放してはいけない。」
この言葉は、私がどん底の時間を経て、たどり着いた信念です。
介護で大変なのは、あなたが弱いからじゃない。
今のあなたに必要なのは、助けを求める勇気、ただそれだけです。
助けを求める時のメッセージとかまとめ方は、チャット GPT などAIに個人名は書かないで現在の状況を伝え「包括センターで相談する要点をまとめて」と投げたら土台は出来上がります。
まとめられた分を読むとまた整理も一段と進めますし、次にどうしたらよいかも案内されるので行動が進みます。
症状や病状などについての医療的なことはAI に聞かないでね。
AIは、どんなことでも間違った回答があります。ご注意を。
応援しています。西本理恵